メシフクロウの雑記

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ボードゲームの説明書が読み物として面白い

今日はボードゲームの説明書が面白い、という話をする。

今巷でボードゲームが密かにブームになっている。
東京ではボードゲームが遊べるカフェ、いわゆる「ボードゲームカフェ」が約80店程オープンしていて、全国では300店舗に迫る勢いで数が増えている。

「人生ゲームなら知ってるけど、ボードゲームって何なの?」という人も多いと思う。
電気を使わず、駒やカードやボードを使って遊ぶゲームのことで、広い意味ではトランプやUNO、オセロ、将棋もボードゲームと捉えられている。

今ブームになっているのは、海外から入ってきたゲームが多い。運だけでなく、他の人と交渉したり、戦略をたてたりなど、様々な要素が入っているのが特徴だ。


2年程前にボードゲームに出会い、300以上のボードゲームで遊び、わたしもいくつかゲームを所有しているが、
人前でルール説明をする機会はほとんどない。

ボードゲームで遊ぶ為にはルールの理解が必要だが、個人主催のゲーム会では、ルール説明をしてくれる方がほぼ100%の割合でいる。
ボードゲームカフェでは、もちろん店員さんがルールを教えてくれる。
ルールを聞き、わたしは遊ぶだけである。楽チン!

簡単なものならいざ知らず、かなり複雑なルールだってあるのだ。人前で説明なんて恥ずかしいし、上手く口が回らない。
というわけで、わざわざ説明書を読むなんてしてこなかったのだが、ここ最近必要にかられ、ゲームの説明書を黙々と読む機会が多くなった。


そこでようやく気づいたことがある。
説明書って、意外と読み物として面白いのではないか。


まず、ボードゲームにはそれぞれテーマが設定されている。

無人島の開拓」
「病原菌に支配された世界を救う」
「事件の犯人を探す」

などなど、独創性に溢れている。
普段暮らしていて、自分が無人島の開拓者側にまわることなどないだろう。
この医療が発達した世界で、何種類もの病原菌が蔓延した状況に陥るなんて誰が思うだろうか。
想像力が掻き立てられる。
どうやって状況を打破するのか、進んだ結果何が起こるのか、妄想するだけで楽しい。

学びもある。
「センチュリースパイスロード」というボードゲームの説明書を読んだ時だ。
スパイス、と名のつく通り、スパイス交易がテーマになったゲームで、シナモン、カルダモン、サフランターメリックの駒が登場する。

駒にはそれぞれ色がついているのだが、
シナモンが茶色、サフランが赤、ターメリックが黄色はわかる。
カルダモンが緑???

名前しか聞いたことのないカルダモン、ネットで調べてみたらなるほど、緑色の豆のようなスパイスだった。
他のスパイスの色形も確かめておこうと思ったら、サフランの現物に仰天。

真っ赤だ。
糸のように細長く、鮮烈な赤。
しかも花のめしべですと。
精子のような、線香花火の持ち手の部分のような、とにかく見たことがない形。

こんな物が世の中にあったのか。
花のめしべが、パエリアに使われてたのか。
ボードゲームの説明書を読んでいたと思っていたが、気づいたら1つ賢くなってしまった。


説明書を読むなんて面倒だと思っていたが、「人に説明する」ということを意識しなければ、元々活字好きなわたしにとっては苦にならないのかもしれない。
外国のルールを翻訳したものが多いので、言い回しが独特なものもあって楽しめる。

面白いゲームはたくさんあるけれど、説明書の魅力からボードゲームの世界に足を踏み入れる人がいると良いなと思うのでした。